2010年05月24日

スロットルリンケージを作る

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どもども。久しぶりのお工作です。
今回作ったのはスロットルリンケージ。

自動車は、アクセルペダルを踏むと加速し、戻すと減速する、というのが世界共通のお約束。スロットルリンケージというのは、このアクセルペダルの動きをエンジンへ伝えるカラクリの一種です。車種によってはケーブルだったり、あるいは、イマドキのハイテクなクルマだと電気信号だったりと、色々な方法が使われていますが、そのうち「いくつかの棒と関節で出来ているカラクリ」を「リンケージ」と呼びます。で、ファルコン号の場合は、リンケージ。

さて、これが1964年生まれのファルコン号のオリジナル・スロットルリンケージ。おそらく新車の時から交換されていないオリジナル部品。材質は鉄です。ファルコン号は元々オートマだったので、キックダウンレバーの残骸が無駄に残されたままになっています。外観はこのとおり、か〜なりくたびれております(-_-;)↓
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で、そのメカニズム↓
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右足で踏んづけられたアクセルペダルの動きはロッドを介して室内から車体のファイアーウォール(隔壁)を貫通してエンジンルームへ入り、ファイアーウォールに設けられた支点を軸にして上下に動きます。その上下の動きはさらにロッドを介してベルクランクへ。ベルクランクによって上下の動きは水平の動きに変えられ、さらにロッドによって前方まで伸ばされてエンジンの上に取り付けられたキャブレターに連結されてスロットルレバーを動かしている、という仕組み。

この間にいくつもの「関節」がある訳ですが、その関節は単に「穴の開けられた鉄の部品に鉄の棒を突っ込んでいる」だけ。大量生産の大衆車ですから「ベアリング」なんて贅沢なものは一切使われておりません。で、これを46年もコキ使い続けたら・・・・・・・。

当然「穴」は広がり「棒」は痩せ、指でつまんで揺するとガチャガチャと音を立てるほど。「せめてこれ以上磨耗が進まないように(>_<;)」と、グリスをギッタギタに塗りたくって騙し騙し使い続けていたのですが、汚くなるばかりで焼け石に水。で、ついに使用限度を遥かに超えてしまい、最近は運転中にもハッキリと判るぐらい不具合を感じるようになってきてしまいました。
 
まず、アクセルペダルが渋い。「重い」ではなく「渋い」です。渋すぎてペダルから足を離してもエンジンの回転が下がらり切らず、アイドリングが上がってしまう、ということも頻繁に発生。さらに、渋滞にハマッたりしてゆ〜っくり走るのがとっても苦手です。アクセルの微調整が利かないので、ゆっくり走ろうとしてもギクシャクしてしまうのです。これはなんとかしなくては!

さて、このワタクシが「なんとかする」と言う意味は「新しい部品を買ってきて交換する」という意味ではございません。当然「自分で作る!」のです♪

多くのアメリカ車の例に漏れず、ファルコン号の場合もちゃんと補修用の新しい部品が今でも売られています。が、新しい部品、といっても、所詮その出来は「穴」と「棒」で出来た1964年の大衆車の平均レベル。しかも、ワタクシはこのオリジナル・スロットルリンケージが根本的に抱えている設計上の欠点に気付いてしまったのです。

エンジンは、車体に振動を伝えないようにゴム製のエンジンマウントを介して車体に取り付けられています。つまり、エンジンは車体の上で常に揺れているワケ。一方、スロットルリンケージはエンジンに固定されたキャブレターから車体に取り付けられたアクセルペダルまで繋がっています。ということは、オリジナル・スロットルリンケージは「揺れている物」と「揺れていない物」を強引に鉄の棒で繋いでしまっている、という状態。
ええっ! こんな無茶な構造でいいの?????
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実は以前、ファイアーウォールに設けられたアクセルペダルの支点の熔接が剥がれてアクセルペダルがブラブラになってしまう、というトラブルに見舞われたことがありました。原因は、揺れているエンジンと揺れていないアクセルペダルがスロットルリンケージでダイレクトに繋がれてしまっているから。そのため、エンジンから伝わった振動がペダルの支点で吸収出来ず、ここにストレスが集中して熔接が剥がれてしまったのです。

フォードの設計者はこんなことにも気付かなかったのか? それとも、少しでも振動を逃がすために、あえて精度の低いガタガタのスロットルリンケージにしてあるのか?

それにしても、ワタクシがトラブッた時はすでに製造から40年以上経っていて、元々精度の低いガタガタのスロットルリンケージはボロボロに磨耗してさらに「ガッタガタ!」になっている状態。それでも熔接が剥がれてしまったということは、やはりフォードの設計ミスか? というよりも「40年持ちこたえれば十分」ということ?

いずれにしても設計上の欠点に気付いてしまった以上、元どおりに直すのはいい気分ではありません。。。。。。。。。(-_-;)

というワケで作ったのがコレ↓

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まず、すべての関節にベアリングを使用して「ストレスのないスムーズな動き」と「ガタつきのないの高い精度」を目指します。使われているベアリングの数は、ボールベアリング3個、ロッドエンドベアリング4個の、合計7個。

さて、画期的なのはその連結方法。アクセルペダルから伸びたロッドはカンチレバーにダイレクトに連結せず、一旦上へ。で、上からコイルスプリングで連結します。つまり、オリジナルが「1箇所の関節で下からレバーを持ち上げる」のに対し、これは「2箇所の関節で上からレバーを吊り上げる」という仕組み。で、これがどのように働くか、というと・・・・
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まず、細かい振動はコイルスプリングで吸収。ちなみにこのコイルスプリングはか〜なり強いので「アクセルペダルを踏むとスプリングが伸びてしまってスロットルレスポンスが遅れる」ということはありません。

で、大きな揺れに対しては、2箇所の関節が折れ曲がってしまうので伝わらない、という仕組み。
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ペダル側からエンジン側へ伝えるべき動きは「上から吊り上げる動き」となるので関節が2箇所あってもきちんと伝えることができますが、逆にエンジン側からペダル側へ伝わる動きは「下から持ち上げる動き」となってしまい、その途中に関節が2箇以上あると関節が折れ曲がって力が逃げてしまうのです。つまり、このスロットルリンケージは「ペダルからエンジンへの力」はきちんと伝わるけど「エンジンからペダルへの力」は伝わらない、という「一方通行」。つまり、エンジンの振動は車体へ伝わらないのです。

解りやすく例えれば「鎖の上の方を持てば鎖を垂直に吊り下げることはできるけど、下の方を持っても鎖を垂直に持ち上げることはできない」ということ(この例えは分りやすいのか?)。

さて、これを支える台座のブラケットは4ミリ厚の鉄板で製作して十分な強度を確保。で、その上に取り付けられたアルミの物体は?

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実はこれ、もうずいぶん前に友だちがくれたラジコンのドラッグスターのサブフレーム(!)。ラジコン趣味はないので長いこと忘れたまま物置きに放置しておりましたが、このサブフレームの形がスロットルリンケージに似てるな、と思い出し、今回使っちゃうことにしました(^_^;)

NC旋盤で高精度に削り出されたフレームはアルミ製。車軸はボールベアリング支持でウルトラスムーズな回転! で、この車軸に取り付けられたハブを利用して、アルミの角材で製作したカンチレバーを取り付けております。ちなみに、今回使わなかったメインフレームは、なんとカーボンファイバー製♪ これも工作材料としては「オイシイ素材」なので、いつか出番が来るまで捨てずにとっておきます(^_^)

さて、その乗り味は?

まず、フリクションが減ったため、アクセルペダルがスコスコに軽い!
あまりにも軽すぎるので、急遽リターンスプリングを少し強い物に交換。で、走ってみると、アイドリングは以前よりも安定し、加速も減速もウルトラスムーズ♪ スムーズすぎて、体感的パンチがちょっと物足りないぐらい(?)。カンチレバーのレバー比を変えることによって「加速感」は変えることができるので、色々試してみようと思います。試しにアクセルペダルに手を触れてみると、エンジンから伝わる振動も以前よりだいぶ減った感じ♪
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さーて、もうすぐ太陽の季節。冒頭の写真は、もう何年換えてないか覚えていないぐらい換えていない冷却水を交換してるところ。これも薬局でエチレングリコールを買ってきて調合して作・・・・・るワケはなく、ホームセンターでロングライフクーラントを買ってきて入れ替えるだけ(^_^;)

古い冷却水を抜いて、ラジエターを水道水でジャブジャブ洗ったら、うわあ、スゲエいっぱいヘドロが出てきた〜!!(・_・;)


posted by フランケン at 11:57| Comment(0) | お工作シリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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