2011年02月22日

長い1日

2.20.01.jpg

話せば長い物語なのですが、その昔、ワタクシがテンシンランマンな
クソガキだったころのこと。

ワタクシはヒマがあるとチラシの裏、便せんの裏、教科書の余白と、
家中にある白い紙という紙すべてに「ぶ〜〜ん、ぶぅううう〜ん、ぶ〜」
とクルマの音を、きちんとギアシフトの様子まで再現して口真似しながら
自動車の絵を描きまくっているかプラモデルをこさえている、の鼻たれ
ぼんずでした。

それを見かねた厳格なオヤジ殿。ある日、頼みもしないのに家庭教師
なんてものを呼んできやがった!(>_<;)

ところが、この家庭教師がマフラーをブッタ切ったバイクで爆音とともに
やってくるイカレたアンチャンで(♪)勉強そっちのけでオイラとすっか
り意気投合(苦笑)。そのイカレたアンチャンがいつも手土産代わりに
持ってきてくれたのが、たくさんのクルマ、バイク雑誌でありました。


そのころ知ってた雑誌といえば小学生のバイブル「学研の科学と学習」
の他は、オヤジ殿が購読していたピンナップガールもないクソ真面目な
「中央公論(-_-;)」だけ。生まれて初めて見る「ドライバー」とか
「モーターサイクリスト」は、そりゃあもうキラキラと輝いて見えたの
です!


で、その雑誌の中には「イラスト」という挿し絵がいっぱい出ている♪
読者のイラスト投稿コーナーなんかもあったりして、採用されてる作品を
見ると、な〜んだ、オレのほうが巧いじゃん!

この時、ワタクシは初めて「世の中にはイラストレーターという職業が
ある」ということを知り「自分が親に怒られながら没頭していた“じどう
しゃのおえかき”が、もしかしたら仕事になるかもしれない」ということ
を、初めて思ったのでした。

その雑誌の中で頻繁に登場していた当時の花形イラストレーターが、摺本
好作さん♪♪
http://gunmawood.com/member/index.php?mode=gw&id=8

ペンでサクサクと描かれたイラストには無駄な線が1本もなく、とにかく
Cool! ワタクシのように緻密に描くことは根性があればできますが、
少ない手数でスマートに省略する、というのは、実は「ホンキで巧い人
でなければできないこと」なのです。

さらに、摺本好作さんのイラストの横にはいつも気の効いたコメントが
手書きで書き添えられていて、これがまた楽しい♪♪ 

また、それまで気にも留めてなかったプラモデルのインストラクション。
時々「コレ、巧いなあ〜!」と、ガキでも判る上手なイラストのインスト
ラクションに出くわすことがあったのですが、よく見ると「surimoto」
というサインが!!!!

後に知ったことですが摺本好作さん、元々は模型業界の方で、日本で初
めて作られたプラモデル「ノーチラス号」のインストラクションも描かれ
ていたのです。これで「“作る”ことが“好き”」という本名は出来すぎ
です!

インストラクションにサインが入っているイラストレーターなんて、摺本
好作さん以外に見たことがありません。

プラモデルのパッケージ・イラストの巨匠が故・小松崎茂さん(永遠の
スーパースターです)
http://www.s-roman.com/komatsuzaki.html
だとしたら、そのパッケージの中に入っているインストラクションシート
の巨匠は、まちがいなく摺本好作さん、なのです。


その、ガキのころからワタクシの超アコガレのスーパースター、摺本好作
さんが銀座で個展をやっている、ということを聞き付けまして、最終日の
前日の2月20日、大先輩のテクニカル・イラストレーター、大内誠さん
(この人だって、今は気安くお付き合いさせていただいてますが学生時代
からのアコガレのスーパースターですよ)をお誘いして銀座へ向かった
のであります。


お、いた! ナマ摺本! ヤベ!! マジヤベエ!!! 緊張する!!!


実は御本人に御会いするのはこれが初めて。「自分は小学生の時に摺本
さんに憧れてイラストレーターになったであります(汗;)」とご挨拶し
図々しくも「これがワタクシの作品であります(滝汗;)」と、持参した
Double Nickel 2を差し上げると、なんと「巧いね〜、サインしてよ。
ちゃんとTo Surimotoって書いてね(^_^)」と!!!!!


こ・れ・は・ヤ・バ・す・ぎ・ま・す・・・・・・・・・!


さらにワタクシは、小学生の時から大切にしていたボロボロの「ドライ
バー誌の(擦り切れるほど見た)摺本好作さんのイラストが描かれた
ページを開き「こ、ここにサインを入れてくださいっ(>_<;)」とお願い
したのでありました。。。。。。。。。(>_<;)

「今度、お返しにボクが作った模型飛行機の本を送ってあげるよ。まだ
若いんだからがんばってね(^_^)」と言われて硬い握手を交わし、会場を
後にしたのでありました。

「若い」なんて言われたのは久しぶりですが、この世界ではワタクシ
なんぞ、まだまだペーペーの身分でございます。。。。。。



この日はこれでもうお腹イッパイ、なのですが、午後からはもうひとつ
予定が(!)

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2008年、ロサンゼルスで開かれたアートショー「CaliforuniaScreami
n'」に、ワタクシは御招待を受けて(でも作品の輸送費や自分の渡航費や
滞在費は自腹ですが)参加させていただいたのですが、そのアートショー
を主催しているのがロサンゼルス空港すぐそばのアートギャラリー
「Gasoline」。

そのGasolineの日本版「Gasoline East」がこの日、小田原でオープン
したのであります。
http://www.gasolineeast.com/

というワケで、今度はそのオープニングパーティーへ向かうべく、東名〜
小田厚をブッ飛ばして小田原へ。

お〜、いるいる♪ いつものワルそうなヤツらとワルそうなホットロッド
がイッパイ♪♪♪ ストレートパイプから吐き出されるV8の爆音、たち
こめる排気ガスの匂い、そして、ブラックTを着たタトゥだらけの野郎
ども♪♪♪♪ どこに行っても浮きまくるファルコン号が、こういう場所
では妙にしっくり馴染みます・・・・(苦笑)

会場には日本中からロウブロウ・アートのビッグネームが集まり、アメリ
カからもオーナーのマークやその仲間が駆け付け、しばし再開を喜び合い
ます♪

店内の壁にはオープニング・イベントで招待されたアーティストたちの
“ロウブロウな”アートピースがギッシリ! ワタクシにはなかなかこう
いう作品は描けませんが見るのは大好き。「クルマでブッ飛ばしてえ!」
という気分になります♪ で、アーティストたちもみんないい仲間。
今度、オレもこういうの描いてみようかな・・・・・・・。


「Drivin' carefly! See you soon!」というマークの言葉を背中に受け、
夕方にGasoline Eastを後にして家路につきます。


行楽帰りの荒っぽい(でも運転が下手クソな>_<;)ミニバンと絡まない
よう左車線をキープして、夕暮れの東名高速を90km/hでクルージング。
エンジンは1800rpmで眠たげにデロデロデロデロ・・・・・・・・。

やがて、お約束どおりの「この先渋滞」の表示に、迷わず海老名SAへ
エスケープ! 

コーヒーを買ってクルマに戻ってみると、なんとファルコン号の後ろには
嬉しくなるようなクルマが停まっているではありませんか!

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1947年型MG-TC♪♪

終戦直後のイギリスのスポーツカー。設計は戦前のまんま、です♪

ガンダムチックなハイテク車だらけの広いSAの駐車場で、偶然並んだ
1964年生まれのファルコン号と1947年生まれのMG-TC。この2台の
周囲だけ、まるで異空間・・・・・。


やがて戻ってきたオーナーさん(もちろん見ず知らずの人)とニヤリと
目を合わせ、しばしクルマ談義。

なんとこのクルマ、ヒーターがないそうで(!)オーナーさんはフライト
ジャケットにマフラー、帽子、膝の上には毛布をかけて完全武装。まるで
オートバイです。それでも、長年の夢が叶ってやっと手に入れたクルマだ
とのこと。お互いに「ピピッ!」とホーンで挨拶を交わし、晴れがましい
表情で渋滞の続く本線上へ快音を響かせながら飛び出していきました♪



しかしこの日は朝から摺本好作展→ホットロッド・パーティー→MG-TC
と、ヤケに“振り幅の大きい”1日でありましたが、どれもワタクシの
大切で大好きな世界。楽しくて充実した日でありました(^_^)




posted by フランケン at 18:21| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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