
(前々回からつづく)
場面は切り替わって、こちらは“世界の北野”も御贔屓の名門ボディ
ショップ「Moon Auto」でございます。
今から8年前にF号が信号無視のオバハンに激突されて“だれもが見放す
ほど大破”した時に、ものの見事に元通りに直してしまったちょお〜
スゴ腕のクルマ屋さん。オーナーの清野さんとは、もはや「店と客」
というよりも「長い付き合いのマブダチ」でございます。
ステアリングギアボックスがブッ壊れて家の前をふさいだままニッチも
サッチのいかなくなったのは休日だったのですが、そんな時でも遠慮
なくレスキューをお願いできるのはMoon Autoだけ。というワケで、
あの日、F号はMoon Autoに運び込まれたのでした。感謝!


『ボロいところ その1』
さて「マルゼンモーター」でものの見事に復活したステアリングギア
ボックスはMoon Autoで直ちに車体に戻されたのですが、前回書いた
とおりステアリングギアボックスを脱着するためにはヘダースを取り外
さなければなりません。で、取り外されて無防備に腹出してゴロンを転
がってるヘダースを見ながら思ったのでございます。「よし、今のうち
にコイツを叩き潰しておこう」。というのも、F号の持病「クラッチケ
ーブル切れ」の原因が、このヘダースだから。
実はこのヘダース、クラッチケーブルの進路をものの見事に邪魔する位
置にありまして、おかげでクラッチケーブルを「グイッ!」と無理な形
に曲げなければ取り付けられない状態。かねてからそれを見る度に「コ
イツ、邪魔だな〜。コイツのせいでケーブルが切れるんだヨ(-_-;)」と
思っていたのですが、車体に付いている状態ではいかんともしがたく
……………。ですが、こうして車体から取り外されて無防備に地面に転
がっている今なら叩き潰すのも簡単! というワケで、ガンガン叩いて
潰したのでございます。
どーよ、こんだけ潰しておけばいいんじゃない?

『ボロいところ その2』
ケーブルとはまた別に、ちょうどクラッチ本体もすでに使用限度に達し
て滑り始めていたので交換です。前回交換してから4年半。その間、
都内の雑踏でフツーに自家用車としてコキ使いながら年に数回のドラッ
グレースをこなし、名古屋、神戸、広島、熊本と全国を駆け回る、とい
う荒っぽい扱いによく耐えたものです。で、お役御免となった古いクラ
ッチを取り外してみると…………………(!)

『ボロいところ その2』の1
なんと、クラッチと接するフライホイールが磨耗して、ウネウネと波打
っている! オマケに、フライホイールにはクラッチディスクのボルト
が干渉して削れてしまった跡が……………!
大丈夫♪ そんなこともあろうかと(?)オイラはもうひとつフライホ
イールを持っているのです(なんでも持ってるヨ♪)。というワケで、
今回はフライホイールも交換! 波打ってしまったフライホイールは修
正研摩して次回のトラブルに備えておきます。

『ボロいところ その2』の2
フライホイールを取り外したおかげで、それまでアプローチすることが
できなかったクランクオイルシールがムキ出しに。おお、そうだ! こ
こからオイルじゃじゃ漏れなんだ! 交換するなら今のうちだ! とい
うワケで、クランクオイルシールも交換。もちろん、オイルシールやガ
スケットも一式、ぜんぶ持ってます。ホント、なんでも持ってるヨ♪
『ボロいところ その2」の3
クラッチを分解したところ、なんとレリーズフォークにクラック発見!
大惨事になる前に気がついてよかったです(-。-;)。クラックは熔接し
て修理しておきます。
というワケで、バラせばバラすほどボロが出てしまうボロいF号ですが
かといって“見なかったふり”をするワケにもいきません。せっかく
名門ショップに長期入院しているのだから、この際一気にリフレッシュ
しておきたいと思います。
さあ、もうじき路上復帰できる………のか?(まだまだつづく)